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【居所の分からない相続人の 調べ方】

居所の分からない相続人、存在を知らないが居るかもしれない相続人を調べる方法をご案内します。
 遺産分割協議書は法定相続人の全員の合意が必要です。
一人でも欠けると無効になります。
そのために、音沙汰がなくどこに住んでいるのか分からない相続人、存在するかもしれない相続人もすべて調べて、相続人を確定しなければなりません。
その方法は戸籍謄本を取得する
ことです。

【戸籍謄本とは?】

戸籍謄本(全部事項証明書)
には「親子関係・結婚離婚・養子縁組の有無・認知した子供の有無など」
が記載されています。
 戸籍謄本をたどれば家族関係が把握できるということです。

戸籍謄本の種類

戸籍謄本には「戸籍謄本」「除籍謄本」「改正原戸籍謄本」の種類があります。
これらを戸籍謄本類と言います。

◎戸籍謄本

現に人が入っていて使われている戸籍の謄本

◎除籍謄本

戸籍内の人が全員、結婚や離婚、養子縁組、死亡などでいなくなっている戸籍。

◎改正原戸籍謄本

戸籍の電子化や法改正によって戸籍が改定されたため、使われなくなった古い戸籍。

この三つの戸籍謄本類をすべてそろえる必要があります。
※「除籍謄本」「改正原戸籍謄本」が存在する場合。

【戸籍収集の手順】

被相続人(亡くなった方)の出生時から死亡時のすべて
の戸籍謄本を集める。

① 亡くなった方の「本籍地」を調べる

本籍地の役所で死亡時の戸籍を取得する
※住所の役所ではありません

③順番に遡って出生時までの戸籍謄本を取得していく。

ポイント

◎もし死亡時の本籍地が分からない場合は現住所の役所から住民票(除籍)
を取得すれば、それに本籍地が記載されています。

◎住所・連絡先が分からない相続人の住所を調べる手段として
戸籍謄本の付票を取得する方法があります。

戸籍の付票
には住民票の【移動の履歴】が記載されています。

◎死亡時から出生時まで、必ず【連続性している】ことが必要。
 連続性は【日付】や【本籍地】で確認する。

つまり
・日付にズレがあるのは、その間に別の戸籍があるということ。

・同じ日付でも、以前の本籍地から次の本籍地に移動の有無を確認する。
 本籍地が違っていればその間に【別の戸籍】があったと考えられる。

その場合は再度、役所に申請してその間の戸籍を取得する必要があります。

【相続人調査がむつかしい訳】

慣れない人にとって、相続人調査=戸籍収集は厄介です。
その理由を列挙していくと

① 集めなければならない、戸籍謄本の通数が多い。

普通で5通ぐらい、多い人で10通を超える場合があります。

② 本籍所在地ごとに調査しなければならない。

一か所の役所で全ての戸籍謄本がそろえばよいが、
複数の本籍所在地を管轄するお役所別に調査
を繰り返さなければならない。

③ 何度も法律(戸籍法)が変わっている。

戸籍法が変わるたびに、戸籍謄本は改定され「改定原戸籍謄本」

ができています。→戸籍の【連続性】を確認しにくい。

④ 古い戸籍は手書きで読みにくい。

電子化された「現行戸籍」読みやすいのですが、古い戸籍は
毛筆で書かれ、書体も今の人には判読しにくいです。

⑤ 戸籍の連続性を見落とす可能性があります。

先ほど書いたように【日付】や【本籍地】の移動をポイントとして
戸籍の連続性をチェックしなければならないのですが、慣れないと非常に厄介です。

これらの戸籍謄本は相続人が漏れなく揃っている事を、
証明するための添付書類です。
裁判所に厳密にチェックされるので、戸籍謄本が足らなければアウトです。

⑥ 次の場合は複雑になるケースなので注意が必要です。

◎数次相続
以前の相続手続きをしていない場合。
◎代襲相続
孫や甥・姪が法定相続人となる場合。
◎兄弟姉妹が相続人になる場合

【まとめ】

以上を列挙しましたが慣れない人でも①~③あたりは手順を考え  
粛々とやれば何とかなりそうですが

⑤、⑥、あたりが大変だと思います。

④の古い戸籍には当たりたくないですが、古参の町役場の
職員さんは、読めてしまう場合があるので、教えてもらうのも手です。

以前何かで読んだのですが、古文書のOCR化がいかに難しいかとのことでした。
スキャンしたとき古紙のヨレや汚れまでパターン認識しようとするので難儀する。

最新のAI技術もベテランの人間にはまだまだ及ばないと言うことです。

 余談になってしまいましたが、かかる手間や失敗の不安などを
考えると、相続人の調査は専門家に任せたほうが良いように
思います。